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それでも わたしは 生きている

そして 生きていく

顔をあげて 光に手をかざせば

いつも そこには それぞれの 空

 

タンゴを原点とする喜多直毅。ジャズから出発している黒田京子。この二人が十年以上にわたって演奏活動を続けているデュオの三作目となる作品。それぞれのオリジナル曲のほか、戦禍に散った人々へのレクイエムも収められている。言葉になる以前の心に耳を澄まし、その思いを奥深いところから汲み上げて生み出された音楽は、時に強く、時にやさしく、人々の心を打つ。ひとりひとりの今に問いかけ、明日へとつなぐ一枚。

 

​1. 残された空(喜多直毅)

2. 地の底(黒田京子)

3. よだかの星(喜多直毅)

4. 鉄条網(喜多直毅)

5. リリィ・マルレーン(ノルベルト・シュルツェ)

6. 赤いローザ(クルト・ヴァイル)

7. 鶴(ヤン・フレンケリ)

8. 遠い呼び声(黒田京子)

9. 闇夜を抱く君へ(黒田京子)

10. 涙(黒田京子)

 

【CDレビューより】

高く澄んだ空—-無心に見上げるアルバム・ジャケットさながら、「残された空」の冒頭の一音が響くや、心は自然に吸い上げられる。まろやかで深い音色。弦が擦れるまさにその瞬間の空気のたわみも、生活音のように聴き手の皮膚にすっとなじむ。胸襟が開かれる。心音を聴くように、こころの内部へと降りてゆく。

文章:伏谷佳代

JazzTokyo #1632 『喜多直毅&黒田京子/残された空』より抜粋

全文

喜多直毅&黒田京子デュオ『残された空 ~Nothing except The Sky~』

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